株主の皆様におかれましては、平素より格別のご理解ご支援を賜り、誠にありがとうございます。
2024年12月期中間会計期間における連結業績は、売上高が4,198百万円、経常損失が113百万円、親会社株主に帰属する中間純損失が83百万円となりました。
2024年度上期、日本経済は年始の能登半島地震から始まり、物価高や人手不足による設備投資の遅延等、景気回復が足踏みしている状況でしたが、春闘における賃上げ率の上昇により家計の所得環境の改善や、デジタル化・省人化による人手不足への対応もあり、今後は緩やかではあるが内需主導の成長軌道に回復すると予測されています。しかしながら、セールスプロモーション市場においてはまだまだ市況が不安定な状況であり、大変厳しい環境となっております。
そのような状況の中、今期は以前より準備しておりました新しいサービスや取り組みをいくつか開始いたしました。
まず一つ目ですが、当社は「BPO事業の強化」や「IP×デジタル×リアルの推進」により単純な競合との価格競争を避け、サービスの質を高めてクライアントと長期的なパートナー化を目指して取り組んでおります。その中でも「IP」についての理解をさらに深めたいという思いから株式会社Oshicocoと共同で「推し活総研」を設立しました。IPを使った施策をこれまで多く企画してきておりますが、よりIPが好きなファンの方々の理解を深めるにあたって現在のトレンドである「推し活」は切っても切れないワードであると考えます。IPの最新状況を理解して、的確なファンマーケティングを取り入れ成功に導いていくことが、クライアントの事業支援パートナーになるための第一歩だと考えております。IPを活用し、消費者の共感や好きといった気持ちに寄り添ったプロモーションを消費者の皆様にお届けすることで、今まで以上にクライアントのファン化に貢献できたらと考えています。
二つ目は、1月からMPO営業部を新設し、新たな取り組みを始めました。MPOとはMarketing Process Outsourcingの頭文字で、マーケティング領域をアウトソーシングいただくという意味の造語です。「クライアントと一 体となりマーケティング領域のお手伝いをする」パートナー化を進めてまいります。
三つ目は、BPO市場において、「Tas-Karu-Sys」という新規サービスの提供を開始しました。業界問わず問い合わせもいただいており、中小企業向けのサービスとしてしっかりと成長させていきたいと思います。
また、第49期中間報告書で持続可能な企業としての取り組みとして、サステナビリティ基本方針とマテリアリティの特定についてご報告させていただいておりましたが、2024年1月から、新たにサステナビリティ推進室を社内に設置しました。今後はCLグループ合同で、持続可能な社会の実現に向け、イノベーションを追求することでプロモーション機能の発信力を高め、ビジョンの実現と新たな挑戦を通じて、さまざまな社会課題の解決と企業価値の向上に取り組んでいきます。
受託型のプロモーションから、仕組み化による事業支援へと変革すべく、クライアント内のマーケティング分野での業務効率化サービスに力を入れる一方で、引き続き、プロモーションと連動した物販施策の取り組みから、リテールや外食サービスでのIP活用を支援していくことで独自のポジションを構築し、クライアントの効率化、売上貢献に対して、更なるパートナー化を進めてまいります。社内の体制としましても、業務領域の見直しと最適化を行い、個の強みを生かすことができる最適配置を行い組織強化を図り、全社を挙げて邁進していく所存です。
株主の皆様におかれましては、今後も一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。